何故おっさんは昔の話をしたがるのか

また間が空きましたが、気が向く限り書き続けます。

小さな成長を書いていくといいつつ書いていけてないのですが、かけるような内容がアウトプットできていないからなことを白状致します。

 

タイトルに対する自分なりの答えから書きます。

おっさんは記憶が日々薄れていっており、どこかに(若い子に聞かせることで)アウトプットしたいと思っているからじゃないかと最近感じます。当然、自分語りしたいだけとか、過去の栄光にすがりたいだけなんて意見も否定しませんが。

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SoftwareDesignのVim特集が読みたいなと思ってたのをフッと思い出して本屋で入手して読んでたらVimの歴史の話を読んでるうちに不意に昔の話を回想してた自分に気づきました。「自分がパソコンを触るきっかけは何だったっけ」そんな思い出を回想してると、最近昔の記憶が薄らいでいることを思い出したので今ある記憶だけでも出力しておこうかなと思いました。

なので今日はもめんとの昔物語です。

 

高校に入ってすぐぐらいの頃に何の部活をしようか悩んでいたのですが、押しに弱かった私は勧誘に押されて柔道部に入ります。半年程度、柔道部をしていたのですが幾つかの理由で柔道部を辞めました。

その後、高校の仲良かった友達2人を誘って(一人で入るのが怖かったので)行ったのがパソコン部の部室で、子供の頃から自宅にパソコンがあったのでその延長で興味があったんだと思いますが、なんとなくパソコン部に入ってみたい思いがありパソコン部の扉を開けました。中からは眼鏡の奥がキラッと光る、いかにもアニメで出てきそうなニヤっとした副部長(いかにもパソコン部)が出てきました。

気がついたら友達2人は逃げ出して廊下の影に隠れており、私一人が対峙している状態でとっさにいいました「あ、あの、パソコン部見学させてほしくて来たんですけど・・・」。あぁという顔をして案内され、中島みゆきが大好きな部長といかにもオタクな感じの副部長と「なんでパソコン部にきたの?」みたいな話をされたのを覚えています。

そんなこんなでパソコン部に入部することになり、毎日パソコン部に行くようになるんですが、当時は特にやることなんてのもなく学校で唯一クーラーが使える部屋で涼みながらまったりダベったりする感じで、当時の活動といえば毎週金曜日に近所のお肉屋さんで特売のコロッケを買ってきてみんなで食べるとか、置いてあるFDDをフリスビーにして遊ぶとか、全くもって何をしていたんだか・・・。

 

そんなこんなで1ヶ月ぐらいを過ごすと急にパソコン部らしいことをやろうと言い始めた部長(中島みゆきが大好き)が当時部室にあったパソコンの設定をチューニングするのをみんなでやろうと言い出し、そのときに必要なソフトをダウンロードするためにパソコン通信の接続の仕方等を説明してもらいます。このときに繋いでいたのはNIFTYなんですが、掲示板に色々な人が書いている情報が見れるのを教えてもらい、「おぉパソコンってすごい」と感動したのを覚えています。

このときのきっかけでパソコン通信にハマるのですが、それはまた別の話で。

 

当時NECのパソコンでMS-DOSが入ったFDDを起動して使っていたのですが、アプリケーションが使えるメモリ領域が2種類あって、MS-DOSのメモリアーキテクチャ(パソコンのアーキテクチャ?)でメインメモリが1MBしかない状態でした。この更にこの1MBのうちの400KB程度は漢字ROMやらシステムプログラムやらで使用され、残りの600KB前後を使ってプログラムを動かす感じでした(正式にはプログラムを動かすとプログラムスタックとかは拡張メモリに取られるんだったと思いますが、うろ覚えの記憶なのでちゃんとしたシステムの構造とかはその手の技術資料を参照ください)

その600KBも常駐ソフトを動かすとどんどん減っていくというもので、なにか(例えばエロゲ)を動かすときにここのたくさん空いていないとダメなわけです。これをたくさん空いた状態で色々便利に使うツールも動かせる状態を作ろうというのがパソコン部の日課になりました。

今となっては記憶も薄れてしまっていますが、色々なソフト(*1)を落としてきては試してみるみたいなのを毎日ずっとしていました。いい感じに使える環境が出来上がっていくのは楽しくて毎日その作業にのめり込んでいました。

 

そんなのが私のパソコンへの入口でした。今よりもずっと情報への入口がシンプルで特異な世界だったころ。単純なことが凄く、簡単なことでも達成がある時代。

 

以上が私のパソコンで行った作業で初めてハマったことなのですが、今さらで思うんですが、この当時にLinux(*2)があったらなぁと。若者の好奇心と集中力が生み出す力というのは凄いもので、寝る暇を惜しんで調べ物したり、チャットで情報収集したりとかしてたんですよね。あのころにVimと出会いたかった。好奇心をそこにぶつけたかった、なんて思ったりします。(今からでもやれば出来る話なんだろうけどね)

 

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自分が過ごしてきたころは、時代が良くなかったとか、環境が良くなかったとかは思いませんけど、アクセスできる情報も今よりずっと少なく、今から考えると何するのにも時間がかかる世の中でした。誰もが短時間にたくさんの情報にアクセスできるってのは凄いことですよね。良くも悪くも。

あの頃を経験してるのでそういうことは経験で理解してるんですが、今はあるのが当たり前で、私達の10年前の世代や、もう10年前の世代の人たちはそういう世界をどう受け入れてどう感じてるんだろう?

 

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*1: FD, FILMTN, lha, ish, HSB, vz, MIFES, ktx, WTERMとか懐かしいですよね

*2: UNIX USERとか買ってFreeBSDとか入れたりしてみたけど、よく分からずにHDDを勝手にフォーマットされたり、その上ちゃんと起動しなかったりとかしましたね。。。